エンジニアをしていたら心理学に繋がった

今年は心理学の基礎作りをすることにした。

今まで Android, iOS アプリを作っていて、気づくと「どうやったら使いやすいか」「なぜ使いやすいのか/使いにくいのか」をいつも考えるようになっていた。コードを書くときも「(コードを触る)人が分かりやすいように」を意識するし、仕事仲間に対して「お互いに気持ちよく働けるように」を心掛けている。

こうして考えると、技術のことでいっぱいだと思っていた私の頭は、実は人間について考えている時間がけっこう長いことに気づいた。

最近は UX や EQ について関心を持って学ぶようになり、学べば学ぶほど、綺麗な絆創膏を集めて医者を気取るような、もどかしい気持ちになっていった。
世の中には、強い人達が作ってくれた分かりやすくて素晴らしい情報がたくさんある。それらは私にショートカットをさせてくれたり、美味しいところだけを食べさせてくれたりする。しかし、少し間違うとその美しい表面だけを眺めて分かった気になってしまう気がして、気づかずにその状態になるのが本当に怖かった。もっと根幹から理解したい。理解するための土台を作りたいと思った。

土台ってなんだ?どうすれば土台を作れた状態になる?と考えた結果、まずは認定心理士の取得を最初の達成目標にした。

この資格(認定)は日本心理学会が発行していて「心理学の専門家として仕事をするために必要な最小限の標準的基礎学力と技能を修得している」証明となる。客観的かつ具体的な到達点としてちょうどよかった。(主観的に考えるとたぶん死ぬまでやっても何にも到達しない)
ちなみに、認定心理士の取得には心理学会で定められている基準に沿った科目を36単位とれば良い。(+ 学士以上の学位。専攻は何でも良い)

大学に行くのは通学が面倒だと思って違う方法を考えたが、ネット上で受講できるところも今では普通にあるようなので杞憂だった。 結果、ネット上でほぼ完結できる放送大学を選んだ。 正直なところ、テレビで見かける謎の大学という認識しかなかったが調べてみるとちゃんとしてるようだし、求める条件が揃っている。講義も倍速でいつでも観れる。実験や試験日は会社を休む必要があるけど有給を使えば大丈夫そう。

12月末に出願済みで、前期で学ぶのは 12 科目 + 3 実験 (= 27単位)にした。

  • 人格心理学
  • 認知行動療法
  • 心理統計法
  • 心理学研究法
  • 知覚・認知心理学
  • 錯覚の科学
  • 臨床心理学概論
  • 産業・組織心理学
  • 精神分析ユング心理学
  • 心理臨床とイメージ
  • 教育・学校心理学
  • 心理学概論
  • 心理実験1, 2, 3 (集まって受講する講義は抽選なのでまだ確定してない)

放送大学の職員の方は「社会人なら普通は 1 学期で 4 科目くらいを取る。やるとしても10科目がぎりぎり」と言っていた。 他の勉強もあるのでこれだと多い気がするけど、やってみてダメだったら何科目かは後期にやることにして調整していく。 申請した学期で単位を取れなくても、その次の学期で再試験を受けられるのでそんなに問題なさそう。自分の性格的に命を燃やしてでも全部やろうとする気がするけれど、認定心理士の取得は直近での指針であって最終目的ではないことを念頭に置きつつやっていこうと思う。